« 【小説】朝日が昇るところ (4) | トップページ | ながれぼし »

2011年1月28日 (金)

1月の星空 (3)

Index01 

こんばんは。今日もプラネタリウム気分で星空のご紹介をしていきたいと思います。お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

さて、2週間前に紹介した木星、今ではどうなっているでしょうか? 惑星や月は恒星と異なる動きをしているので、ちょっと目を離すと全然違うところに行ってしまうこともあります。
まず木星の位置は、それほど変わっていませんね。西の空のだいぶ低いところに、黄色くて鈍く輝く星が見つかると思います。木星の見頃はあと1か月程度。来月の今頃には、夜8時にはもう沈んだ後、という状態になっています。
月は? 夜8時の時点では、どこにも見えないと思います。今夜(28日)の月は月齢23.7。実は26日が下弦の月、半月でした。ですので、今は右側が半分よりもう少し欠けている形状のはずです。昇りはじめるのは、夜中の3時ごろ。だいぶ夜更かししないと見られそうにありません…というのは、宵っ張りのくまぼぼ視点で見た場合の話ですね。逆に5時ごろ、早起きして見上げてみると、ちょうどいい位置にあると思います。
そうそう、先日もご紹介しましたが、現在明け方の空は惑星でかなり豪華な状態。5時ごろに空を見ると、月のすぐ近くに金星も見ることができます。さらに6時過ぎからは、水星も昇り始めます。すぐに太陽が昇ってきてしまうのでチャンスは一瞬ですが、水星はなかなか見られない惑星なので(私は今までに2回くらいしか見たことがありません…結構いい加減な天文オタク)、こんなときに見てみるといいかも。
それから、0時過ぎからは土星も昇ってきます。こちらも明け方まで十分見ることができますよ。この時間にはもう春の星座が夜空の大半を占めているはずです。春の星座については、来月以降に少しずつ話をしていきますね。

では(プラネタリウムの天球が回っているイメージ)今日の8時の空に戻ってきました。
先週までは1等星以上の明るい星を含んだ星座についてご紹介しましたが、このような星座の周りには、明るい星はなくても魅力的な星座がたくさんあります。今日はそのうち3つをご紹介します。

まず、冬の大三角をもう一度探してみてくださいね。8時ごろには真南より少しだけ東の空に綺麗な三角形が見えると思います。この真ん中には、実は別の星座が隠れています。そう、まさに「隠れている」んです。星座の名前はいっかくじゅう座

Dscf8998

明るい星もありませんし、わかりやすい星の並びもないので、一つ一つの星をたどるのはかなり困難です(私は見つけられたことありません…役立たず)。
冬の大三角の中にあるのは一角獣の角から頭と上半身。下半身は、プロキオンこいぬ座)とシリウスおおいぬ座)の間から南東の地平線に向かって伸びています。
先週までご紹介してきた星座は、すべて古代ギリシア神話とからめたもので、紀元2世紀にローマのクラウディオ・プトレマイオスがまとめた48星座に含まれているものでした。しかし、いっかくじゅう座の歴史は比較的新しく、17世紀にドイツの天文学者バルチウスが新しく作った星座です。一角獣は、中世の物語によく出てくる想像上の動物で、頭に長い1本の角を持った馬の形をしています。穢れのないやさしく清純な心を持った乙女だけが、その姿を見ることができるそうです(じゃあ、私が見たことないっていうのは…がーん)。

続いては、オリオン座からさらに南の低いところに少しだけ移動してください。ここにはとても可愛らしい星座があります。うさぎ座です。

Dscf8996

こちらもあまり明るい星はありませんが、街灯が近くにない、暗いところに行けば、街中でも十分見つけられます。
オリオン座の長方形の右下の星、リゲルからすぐ下を見てみます。暗めの星が左右に二つ、そのさらに左に暗めの星が見つかったら、すぐ下に似たような明るさの星が三つ見えるでしょうか? 全体で、長方形なんだけど左側がちょっとつぶれたような形になるはずです。この部分が、ウサギの身体です。そして、一番右上の星からV字がつなげたら、これがウサギの耳です。
これ、つなげられると本当に可愛らしい星座です。

Cocolog_oekaki_2011_01_28_22_41

(私が今描いた図なので縮尺はかなり怪しいですが、こんな感じ)
可愛らしいウサギですが、実はオリオンとおおいぬに挟まれて追い回されている、という可哀想な姿なのだそうです…。

最後に、うさぎ座からさらに南の低いところに向かいます。かなり地平線近いところですが、ここにははと座があります。オリーブをくわえた鳩の姿です。

Dscf8997

こちらも暗い星ばかりなので、見つけるのはちょっと大変です。こういうときは、ほかの明るい星を目印にたどる、というやり方をします。今回は近くのオリオン座の力を借りることにしましょう。
オリオン座の長方形の左側の辺(ベテルギウスのある長い辺です)を下の方へ、辺の長さの1.5倍伸ばしてみてください。3等星(さっきのうさぎ座の2つの星くらいの明るさ)があり、そのすぐ左下にも同じ明るさの星があります。この二つを真ん中に、下を向いて羽を広げた鳩の姿が描かれているようなのですが、ほかの星はさすがに肉眼で見つけるのは難しいと思います。
この星座も歴史が新しく、17世紀にフランスの天文学者オギュスタン・ロワーエが作ったと言われています。はと座の下には昔、アルゴ座という星座がありました。巨大な船をかたどった星座で、今では四つの星座(とも、ほ、りゅうこつ、らしんばん)に分かれていますが、ロワーエはこのアルゴ船を旧約聖書のノアの方舟に見立てて、ここにはと座をおいたのだそうです。
※蛇足ですが、ノアの方舟の話も少しだけ。旧約聖書によると、悪人が増えたことを怒った神は、ノアの家族とすべての動物を一対ずつ方舟に乗せると、大洪水を起こして残ったすべての生き物を滅ぼしてしまいます。何十日も水の上をさまよった後、ノアは一羽の鳩を放ちます。戻ってきた鳩がオリーブの枝をくわえていたため、ノアは地上から水が引き始めていることを知ったそうです。

では、来週からは2月の星空(そんなに変わりませんが)をご紹介したいと思います。引き続きお付き合いいただけると、とても嬉しいです。

それでは皆様、明日もよい一日を!

« 【小説】朝日が昇るところ (4) | トップページ | ながれぼし »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1385455/38634478

この記事へのトラックバック一覧です: 1月の星空 (3):

« 【小説】朝日が昇るところ (4) | トップページ | ながれぼし »

2017年7月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31