3月の星空 (1)
皆さん、こんばんは。今日からは3月の星空についてお話します。今月もお付き合いのほどお願いいたします。
3月! あっという間に春です。おりしも今日は二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」。冬眠していた虫が土の中から這い出すような陽気です。今は(名古屋では)雨が降り出していますが、これからはきっと一雨ごとに暖かくなっていくんでしょうね。夜も暖かくなってきますから、星空も見やすくなるかも。
では、今月もまずは3月の天文イベントについてお話します。
5日(日) 新月
※過ぎちゃいましたが…。月が出ていないと調子の悪い私。三日月は8日(火)です。楽しみ!
13日(日) 上弦
※夜中の1時ごろまで半月が見られます。
20日(日) 満月
※18時ごろから一晩中見られます。18時でも最近はだいぶ明るいですね。
21日(月) 春分の日
※春分点(黄道と天の赤道が交わるところ)を太陽が通過する日のこと。よく「昼と夜の長さが同じ日」なんていわれますが、実際には大気などの関係で昼の方が14分ほど長いそうです。
23日(水) 水星が東方最大離角
※「最大離角」については以前当ブログでもお話しました。そのときの文章を以下に再度引用します。
「最大離角」というのは、「地球から見て太陽と内惑星(水星、金星)が一番離れて見える角度」のことです。「西方最大離角」なら明け方の東の空に、「東方最大離角」なら夕方の西の空に惑星があります。普通内惑星は太陽の近くにあるので、日の出前や日没後のほんの少しの時間しか見られないのですが、この前後なら太陽から離れているので長い時間見ることができて、観測のチャンスなんです。
「合」「衝」など惑星の位置を表す言葉は多いですが複雑ですね。下図が分かりやすいかもしれません。
地球と太陽をつないだ線上にある惑星(つまり「合」の位置にあるとき)は、太陽に隠れてしまうので見ることができません。見やすいのは太陽から離れているとき。左右に離れているとき(地球よりも内側にある惑星なら「最大離角」、外側にある惑星は「矩(く)」と言います)か、外側の惑星なら太陽の反対側にあるとき(これが「衝」です)が観測のチャンスなんですね。
この日は水星が東方最大離角なので、夕方太陽が沈んでから1時間くらいだけ、西の空に見えます。ただし、かなり低い位置なので、高い建物や山などがないところで観測してみてくださいね。
26日(土) 下弦
※夜中の2時ごろに昇ってきます。
最後に各惑星について。木星の見頃はそろそろ終わりです。今日の時点でも19時ごろには沈んでしまいます。見られるのは今月中旬まで。では、次に見えるのはいつなのかな? えっと、10/29には再び「衝」になるようなのですが、見え始めるのがいつなのかは調べきれませんでした…ごめんなさい。分かり次第報告します!
一方まだまだ見頃なのが金星と土星。土星は夜半過ぎには南の空で輝いていますし、明け方南東の空では明けの明星がきれいです。
そしてこの夜中からは、春の星も輝き始めます。そんな話を来週以降していきたいと思っています。皆様どうぞよろしくお願いいたします。
それでは明日もいい一日を!
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