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2011年12月 4日 (日)

12月の星空(2) -皆既月食のはなし その1

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月が欠けていき、真っ赤な姿を見せてくれる皆既月食。
私天文現象に関してはかなりの雨/曇り女で、今までに1回しか見たことがありません。
ドキドキする、むしろ怖くなるくらいの赤い月。なぜこんなことが起きるのか分からなかった頃は、さぞかし混乱が起きただろうなあと思うのです。

Geometry

月食、なぜ起きるのでしょうか?

月は太陽光を反射して輝いています。月食とは、太陽-地球-月が一直線に並んで、月が地球の影に入ることで暗くなり、まるで月が欠けてしまったかのように見える現象です。
月に1回、この図と同じように月が地球を挟んで太陽の反対側に来るのですが(=満月)、普段は一直線には並ばないため、このように影に入ってしまうことはないのですね。
満月⊇月食。月食は必ず満月の日に起こります。

日食の場合は、太陽が完全に隠れて暗くなりますよね。なぜ月食のときには、写真のように赤い色になるのでしょうか?これは、地球の大気が関係しています。
日食の場合は、太陽の光を遮るのが月。月食の場合は、太陽の光を遮るのが地球。この違いが、色の違いになっているのです。どういうことでしょうか?
地球のまわりには大気があります。太陽光がこの大気の中を進むと、大気がレンズのような役割をして、ほんのわずかですが屈折して進みます。この時、青い光は大気中のチリ(塵)などで散乱してしまいます。しかし赤い光は散乱しづらいため、屈折して本影の中に入り込むのです。このかすかな赤い光が皆既中の月面を照らします。このため、皆既中の月は赤黒く見えるのです。
皆既中の色は月食の度に変わるのだそうです。大気中にチリが少ないと明るいオレンジ色に、逆にチリが多いと赤い光も月まで届かずに、黒っぽく見えるのだとか。今回の月食では、皆既中の月はどのような色に見えるのでしょうか。楽しみです。

さて、皆既月食ってどのくらいの頻度で起きるものなのでしょうか?
実は最近はかなり頻繁に皆既月食が起きていました。世界的にも、2010年12月21日、2011年6月16日、そして今回と、半年ごとに起きています。ただ、いつでも日本から十分に見えるとは限りません。半年前のときには皆既月食が始まる前に沈んでしまいました(しかもたしかこの日は曇っていましたね…)。1年前は逆に、地平線の下で欠けはじめてから月が昇ってきたので、月食全体を見ることはできませんでした(えーっと、この日は雨だったような…わ、私のせいじゃないですよ!焦)。
今回は、皆既月食の始まりから終わりまでばっちり見ることができます。こんなに条件のいい皆既月食は2000年7月16日以来なのだそうです。
そしてなんと、今回を逃すと次の皆既月食は2014年なのですよ。もう絶対晴れてほしい!それほど非常識な時間でもないので、比較的見やすいのではないでしょうか。

では具体的な話なのですが……長い。。すみません。続きはまた明日書きます。

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今日は久しぶりの青空。いえーい!

明日も幸せである様に♪

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