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2013年6月25日 (火)

イギリス英語とアメリカ英語のはなし(2)

ブログをやめてしばらくたったある日のこと、妹に「最初は色んなシリーズを書いていたのに、いつのまにかやめちゃってたなあ。読書日記とか天文とか」と言った瞬間、「それよりもアメリカ英語とイギリス英語の違いのシリーズはどうなったの?すごく楽しみにしていたのに」と鋭い突っ込みが入ったのであった。

イギリス英語とアメリカ英語のはなし(1)

自分でもびっくりするくらい中途半端なところで終わっていたこのシリーズ。
いやその、丸写しにしようと思っていた資料がどこかに行ってしまったの。それでその、すっかりやる気様がどこかへ……。
でも、かわいい妹が楽しみにしてくれていたというならば、再開しようではありませんか。ねじねじ(ハチマキ巻いています)。

…というわけで、休んでいる間にちょっとずつ書き溜めたので、たぶんしばらくは大丈夫なはず。今度こそしばらく続けます!

(2)イギリス英語とアメリカ英語の歴史
どうしてイギリスとアメリカで違う英語が存在するのか、について話していたのでした。1つ目の理由は、アメリカに渡った時点から英語が両国で枝分かれして発展していったことです。いわば自然に起きる変化ですね。
2つ目はもう少し意図的な理由です。

■時代背景(2)
アメリカがイギリスから独立を果たすのは18世紀末。当時のアメリカでは、政治の面だけでなく文化的にもイギリスから独立しようという機運が生まれました。
その立役者となったのが、辞書の名前でも有名なN・ウェブスター(1758-1843)です。

コネティカット州出身のウェブスターは、イェール大学卒業後、教師や弁護士業を経て、教育改革を志します。良い教育には良い教科書を…と考えた彼は、1788年The American Spelling Bookという教科書を出版。この教科書はベストセラーになり、これがこの後のアメリカ英語の伝統を作り出します。

その後、A Compendious Dictionary of the English Language(1806)とAn American Dictionary of the English Language(1828)という2冊の辞書の中で、ウェブスターはアメリカ英語の綴りの改革を提案します。
どんな改革だったのかを一言で言えば、

<不要な文字を取り除き、発音に近い綴りにする>

でした。

【例】
(1)honour、labour→honor、labor
(2)theatre、fibre→theater、fiber
(3)defence、offence→defense、offense
(4)organise、baptise→organize、baptize
(5)travelled、jewellry→traveled、jewelry

もちろん、すべての提案が採用されたわけではありません。かなり過激な提案も多く、世間から受け入れられなかったものも多くありました。

【例】※カッコ内が現在の綴り
bred (bread)
definit (definite)
feminin (feminine)
groop (group)
iland (island)
soe (sew)
soop (soup)
sut (soot)
tung (tongue)
wimmin (women)

ちなみに、ウェブスターは発音の改革も行っています。scheduleやlieutenantはイギリス英語では「シェジュール」「レフテナント」と発音していましたが、これをより綴りに近い「スケジュール」「ルーテナント」に変えたのでした。

※こうやって見ると、私たちが学生時代に「アルファベットと読みが全然違う!」と嘆いていたのはノンネイティブだからというわけではなく、200年前のアメリカ人も全く同じことを考えていたんですね…。ちょっと自信ついてきます(笑)
蛇足ですが、じゃあどうしてイギリス人はアルファベット通りに発音しないんだ、という疑問も当然出てくるかと思います。実は、イギリス人も最初はアルファベット通りに発音していたんです。というか、発音している通りの綴りによる単語を最初は作っていました。そりゃそうですよね。何百年もたつ中で、発音の方が次第に変わっていったのです。

このように、アメリカでは綴りの簡略化、合理化を原則として英語を改革していきましたが、本国イギリスで「それは合理的で素晴らしい」などと改革が受け入れられることはありませんでした。逆に、イギリス人は変化したアメリカ英語に激怒し、排除しようとしたのです。
こうして、両国の英語にはどんどん相違が生まれていきました。アメリカの改革主義に対して、イギリス英語は古い綴りの伝統を守る保守主義が原則となっています。

同じように「違う」とはされていても、むしろアメリカ英語で古い英語が使われ、イギリスで独自に発展している場合もあれば、今回見てきたようにアメリカ独自の発展を見せている部分もある。

次回以降、具体的な違いを見ていきます。様々な違いを楽しんでいただけますと嬉しいです。

明日も幸せである様に♪

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コメント

キタ━(゚∀゚)━!


これ初めて使った。笑


お帰りー!
そして続編てんきゅー!!


続編の続編達も、期待してます( *`ω´)

あまりに早いコメントに驚愕^^;
ただいまー!こちらこそありがとー♪

いきなり脇道にそれたけど、今度はすぐ戻ってくるからね^^ゞ

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