思ひ出
自分でプリンを作る時に思い出すのは、たしかまだ小学生の頃の出来事だ。
(カラメルぐつぐつ中…煮すぎ?)
(大丈夫だった…ほっ)
実家の近くのデニーズの上には10階建くらいのマンションが建っていた。
もう経緯はずいぶんうろ覚えなのだけれど、その9階くらいにある家に当時の私は何度も遊びに行っていたのだ。
友達が住んでいたわけじゃない。そこにいたのは、おじさまとおばさまのご夫婦だった。
(卵まぜまぜ)
(牛乳&お砂糖を足して、バニラエッセンスも追加)
父の友人夫婦だったような気がするけれど、なぜそんなお家に何度も一人でお邪魔していたのか、まったく記憶にない。
覚えているのは、洋間っぽい間取りの部屋と、おばさん手作りのお菓子。
シュークリーム、クッキー、そしてプリン。
母が手作りのプリンを作ってくれた、なんてことは一度もなかった私だけれど、おばさんのプリンの味は今でも覚えている。母の味みたいに。
(型に流し込んだら、蒸し器でぐつぐつ)
ずっと古い日本家屋で育っていたから、洋風の間取りっていうだけでお金持ちに見えていたのかもしれないって今では思う。
それでも当時の自分にとって、家でプリンを作る…というのは貴族的生活の象徴だった。
今の場所じゃないところに行きたいって思っていた時に、漠然と浮かんでいたのはそんな生活。
自分で作ったプリンは、おばさんの味とは全然違うんだよなあ。
もっと固くて、歯を当てた時に初めて崩れる食感で。
うーん、不満。また作ろう。そんなことをしたって貴族になれないのも、自分の居場所がここなのも、もう知っているけれど。
明日も幸せである様に♪
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はい、ありがと。だから、私、これ「お買い上げ」いたしたいのですよ。これ、これがいいのですよ。
くまさま、どうか、つれていらしてください。
物語もすてきですわ。
投稿: くらすめいと、もと | 2013年8月28日 (水) 20時53分
こ、これでいいんですか…?柔らかプリンですよ、もとさん><
(1日たったらだいぶ固さも落ち着いてきましたが)
で、では、次に作った時にはぜひとも。。。。
出来事としては何もドラマチックなことは起きていないのに、気付くと心の奥底に貼りついて行動まで支配している出来事ってあるんですよね。これがそうだったのかも、と急に気付きました^^
褒めていただけて嬉しいです♪ありがとうございます!
投稿: くまぼぼ | 2013年8月29日 (木) 11時26分