富士山

すぐ止むかと思った雨は、次第に激しさを増していく。傘はない。ぽろりん。

めげずに雨宿りをしながら進んだ先にようやく

光のトンネル。この中に入れば少しは雨がしのげるかも、なんて思っていたら、電球の隙間はただの空間だった。
マフラーを頭に巻いて何とか進む。

光の長いトンネルを抜けると

富士山であった。わー。涙。

富士山の姿がどんどん変化していく、というイルミネーション。

紫から

オレンジの光

いったん陰に入り、

だんだん光が広がり

雪景色。
このとき初めて気づいた。周りの木々も一緒に色を変えていたんだ。

たぶん紅葉

その光がだんだん弱くなっていく。

消える…と思った瞬間

太陽が。

きらめく光を暖かく感じながら

春の景色。

そして虹がかかって、最初の夏富士に戻る。

この頃には雨足も弱まりつつあった。さあ、帰ろう。

帰りの光のトンネルは、もみじがモチーフなんですって。

体は濡れてすっかり冷えてしまったけれど、なんでこんな日を選んだの自分…と問い詰めたいけれど、それでもやっぱり来てよかった。
またあたたかくなったら、今度は本物の花を見に来よう。

明日も幸せである様に♪