powers of ten
名古屋市科学館のすぐ近くに、もうひとつ科学館がある。中部電力が運営している、電気の科学館。名古屋市科学館と違って入館無料だったので、子供の頃は頻繁に遊びに行っていた。電気や科学全般を実感させるのがうまい構造で、遊んでいるうちに電気がどんどん身近に感じられた記憶がある。たしか図書室の本も充実していた(重要)
その中に、ある短編映画を繰り返し上映している場所があった。あまりにも心つかまれて、毎回何度でも飽きずに見続けたのを覚えている。間違いなく、人生で一番たくさん見た映画。
ちゃんとYouTubeになっているから素敵ですね。
1977年の作品だったとはお見それしました。Powers of Ten。
(有名な作品なんですよね。大人になってから知りました)
最初は1968年に作られたそうですが、私が何度も見たのはこの1977年版。
わずか9分の間にマクロとミクロの果てを見せてくれる。現在の物理学から見たら間違っているところもあるんだろうけど(まだ素粒子が知られていなかった時代みたいだし)、この視点そのものに本当に感激した。
一番遠くと一番近くの景色が何だか似ていること。目に見えない世界の方がずっとずっと広くて、その世界も含めて理解しようとしている人がいること。目に見える世界にも見えないものがたくさんあって、だから自分の理解だけで断言できるものなんてないこと。
世界は広くて、だからこそ自分の手元を見失わずにいなければいけない。
9分間圧倒されながらも頭に浮かんだのは、きっとそんなこと。当時は言葉にはならなかったけれど。
自分の考えに凝り固まってしかも上から物を言いがちな私が少しでも柔軟な方向に変われたとしたら、この映画の影響はすごく大きいんだろうなあ。
最近この動画を発見してまた何度も見返す生活になってみて、改めてそんなことを思った。
(ちなみに、こんなに感動しておきながら、子供の頃は「10の力かぁ」と何の疑問もなくタイトルを受け入れていたことをここに告白いたします。Power違い…)
後から1968年版も発見!左側の時計が面白い。けど、時計ばかり見てしまって、肝心の映像が置き去りになってしまう私…。
明日も幸せである様に♪
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