書籍・雑誌

2023年4月16日 (日)

どこに向かうのか

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最近翻訳仲間と行ったお店のハンバーガー。迫力満点!
お肉がジューシーでねえ、アボカドとチーズもきいててねえ、こういうのが食べたかったを全部満たしてくれる子でした。

この人と一緒に準備を進めている仕事がいくつかあって、その話でも盛り上がった。
たくさんまいた種、いくつ咲いてくれるかな。ワクワク。
いつも楽しい時間をありがとうございます!

***

全然違う話なんですけど。

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こんな本を最近読み終わりまして。
野球のルールってとても覚えきれないほどあるじゃないですか。
※ちなみに私、球審が塁審にスイングかどうか確認するのは守備側(捕手)のアピールがあった場合だけ、というルールをさっき知りました(夫が教えてくれた)……がーん。
野球規則を読んでもいまいちよくわからないし「何のためにこんなルールが??」となることも多いし。
そこで、実際にプロ野球での事例を交えながら、「こういうルールがあるからこの場合はアウト(セーフ)になるんですよ」と説明してくれるのがこの本。
1981年の出版(私0歳だ……)なので、さすがに古い情報が混ざっていそうだけど、原則はよくわかりました。

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走者がいない状態で、投げようとしたボールがすっぽ抜けて転がってしまった場合
→ファウルゾーンに達しない限り、ノーカウント。ファウルゾーンに行きそうなら途中で拾ってしまえばOK。
  ※ちなみに走者がいれば、バッターの方向にすっぽ抜けたら暴投にはなるかもしれないけど通常投球、変な方向に行っちゃったらボーク、でいいはずです。

とか、実際のスコア付けで使う機会はなさそうだけど面白すぎる。バドミントンでサーブ空振りしたら、当然相手に1点が入る(たいていの競技はそうですよね??)と思うと、どうしてそんなルールになっちゃっているのか気になるなあ。
次は審判用の本も読んでみようかな。
……本当にどこに向かっているんだろう私。

明日も幸せである様に♪

2022年12月31日 (土)

振り返り②

ちゃんと②が書けてる笑!
今日は今年読んだ本の話。

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今年は189冊。昨年より少し減ったけれど、洋書や固めの翻訳書を積極的に選んだから、感覚的にはかなり読んだ気分。
その中で特に気に入った本をタイトルだけ挙げまーす。
※洋書は仕事に関係する本もあるので割愛。

<和書>

No. 書籍名 著者 出版社
1 才能をひらく編集工学 世界の見方を変える10 の思考法 安藤昭子 ディスカヴァー・トゥエンティワン
2 ことばのことばっかし 「先生」と「教師」はどう違うのか? 金田一秀穂 マガジンハウス
3 「聴く力」 磨けば人生うまくいく! 船見真鈴 マガジンハウス
4 東大と野球部と私――勝つために大切なことは何か 桑田真澄 祥伝社
5 持続可能な資本主義 新井和宏 ディスカヴァー・トゥエンティワン
6 自分を育てる方法 中竹竜二 ディスカヴァー・トゥエンティワン
7 科学的に自分を思い通りに動かす セルフコントロール大全 堀田秀吾、木島豪 ディスカヴァー・トゥエンティワン
8 #真相をお話しします 結城真一郎 新潮社
9 世にも美しき数学者たちの日常 二宮敦人 幻冬舎
10 大事なことほど小声でささやく 森沢明夫 幻冬舎
11 ローカルベンチャー 地域にはビジネスの可能性があふれている 牧大介 木楽舎
12 恐ろしき通夜 海野十三 オリオンブックス
13 あなたの夫は素晴らしい人だと叫びたくなる 渡辺千穂 マガジンハウス
14 他人に興味が持てない人の処方箋 人間関係がうまくいく方法 ライフスタイル編集部 SMART GATE Inc.
15 ビジネスの「神髄」が身につく! 経営学 無敵のメソッド70 鈴木竜太・監修 PHP研究所
16 1週間に1つずつ。いつも調子がいい人の 体を動かす習慣 休める習慣 鈴木知世 ディスカヴァー・トゥエンティワン
17 取材・執筆・推敲――書く人の教科書 古賀史健 ダイヤモンド社


<翻訳書>

No. 訳書名 原著者 訳者 出版社
1 DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール ビル・パーキンス 児島修 ダイヤモンド社
2 ペドロ・マルティネス自伝 ペドロ・マルティネス、マイケル・シルバーマン 児島修 東洋館出版社
3 地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる ビル・ゲイツ 山田文 早川書房
4 プリズン・ブック・クラブ--コリンズ・ベイ刑務所読書会の一年 アン・ウォームズリー 向井和美 紀伊國屋書店
5 失敗の科学 失敗から学習する組織、学習できない組織 マシュー・サイド 有枝春 ディスカヴァー・トゥエンティワン
6 クララとお日さま カズオ・イシグロ 土屋政雄 早川書房
7

モモ: 時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語
※Audibleで再読(聴?)

ミヒャエル・エンデ 大島かおり 岩波書店
8

春にして君を離れ
※Audibleで再読(聴?)

アガサ・クリスティー 中村妙子 早川書房
9 ザリガニの鳴くところ ディーリア・オーエンズ 友廣純 早川書房
10 The World(ザ・ワールド) 世界のしくみ リチャード・ハース 上原裕美子 日本経済新聞出版
11 戦争は女の顔をしていない スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 三浦みどり 岩波書店
12 ファスト&スロー:あなたの意思はどのように決まるか? ダニエル・カーネマン 村井章子 早川書房
13 統計で騙されない10の方法 ティム・ハーフォード 上原裕美子 日経BP
14 行動経済学の逆襲 リチャード・セイラー
遠藤真美 早川書房
15 ストーンサークルの殺人 M・W・クレイヴン 東野さやか 早川書房


挙げてみると、全体的に翻訳書のほうが衝撃を受けた本が多かったなあ。
Audibleで再読した2冊は新しい楽しみ方を知ったし(教えてくださってありがとうございます!)、『失敗の科学』はこの手の本では珍しく読みながら目が潤んでくる瞬間があった。小説3冊(6、9、15)は、テーマは全然違うけど、前半の丁寧な描写から後半一気にたたみかけて最後は静かに終わるという流れが似ていたかも。
戦争は女の顔をしていない』は恐ろしい本だった……。第一次世界大戦中の話だけど、今のウクライナ侵攻と重ね合わせて読んでしまうよね。
直接訳者様を存じ上げている本は訳し方に目が行ってしまって内容だけを語るのが難しいけど、どれもさすがでした(うっとり)。その中であえて1冊挙げるなら『統計で騙されない10の方法』かなあ。今年この手の本を結構読んでいたので知識は増えていたんだけど、それが全部ひっくり返される感覚が楽しかった。

でも、今年の1冊はやはり『取材・執筆・推敲――書く人の教科書』でいこうと思います。
私の傷口をえぐる力も、もやもやした1年を振り払う力も一番だったかと。
これは本当に、今年出会ったからよかった本なのだと思う。

読むのが遅いのであまりたくさんは読めないけれど、来年もできるだけいい本に出会って幸せに浸りたいです。

というわけで、今年最後の更新です。
ここ数年すっかりまだらな投稿になっているのに読んでくださっている方々、本当にありがとうございます。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
いい一年になりますように!

2022年12月12日 (月)

翻訳者とは

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『取材・執筆・推敲――書く人の教科書』古賀史健・著、ダイヤモンド社

今の自分にものすごくはまる本に出会った。
Audibleで聞き終わってから電子書籍で買い直したくらい。
ライター向けに書かれた本なのだけれど、ほとんどの箇所を「ライター→翻訳者」に置き換えて読めると思う。

ハウツー本ではないし、精神論満載の本でもない。
ただ取材・執筆・推敲についてどこまでも具体的に書かれていて、それがとにかく「翻訳」にも当てはまる。

著者はまず、「ライターとは何か」と問いかける。
ライターは「書く人」ではない。映画監督が「撮る人」ではなく「映画を作る人」なのと同じく、ライターも「コンテンツを作る人」であり、「取材者」だと言う。

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そして、取材した内容への「返事」が「コンテンツ」なのだと。
ああ、これはもうそのまま「翻訳者」の定義だ。
原文(とそれ以外の調べ物)をどこまでも深く読み込んで、「本当にわかったのか」と自分に問いかける。そして、わかったことが訳文になる。

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ぎゃー、痛い。
以前、私は自分の長所を「日本語の表現力」とか軽く言っていたけれど(最近は一応自分でもその言い方に違和感を持ってきたのであまり言わないようにしているけど)それって「意匠」だけの話じゃないのか。
1冊の本を訳しきるには、確固とした「構造」が不可欠だ。原書の構造を徹底的に理解して、訳文でも土台が揺らがないようにしなければならない。
構造がぐらぐらなまま日本語の表現だけ誤魔化したところで、読者は安心して読み通せない。そもそもそんな文章を「表現力がある」なんて呼んだら、表現力さんに失礼だ。

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ここも胸が痛い。
原文も自分の訳文も読めていない。「読者としての自分が甘い」から甘い訳文ができあがる。
でも、ここには救いがある。
逆に、推敲はこう捉えられるからだ。

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読者の自分はいくらでも成長できる。
読む力はいくらでも鍛えられる。
最近、自分に読む力が足りないことを痛感しっぱなしで落ち込んでいたけれど、足りないなら鍛えればいい。

結局、ライターと同じく、翻訳者もきっと「訳す人」ではない。
読者であり、読み取った結果(返事)を発信する人。それが翻訳者なのかもしれない。

まだ2回目の通読中だから、きっともっと発見があるんだろうな。
自信を失ったときにも、根拠もなく自信過剰に陥ったときにも、この本を読み直したい。

(真面目に書きすぎて耐えきれなくなってきた……)

明日も幸せである様に♪

2021年3月 2日 (火)

今こそ読みたい

先週には届いていたのに遅くなってしまったんですが

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書籍翻訳の大先輩・石黒千秋さんが新刊を送ってくださいました。(→リンク
こんなことしていただいたの初めて…!恐れ多いです。
まさに今!の本。これから読むのが楽しみ。

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もう一人の大先輩の訳書もこれから読みます。(→リンク
こんなタイムリーな本を手掛けた方が知り合いに2人もいらっしゃるなんて、それだけで感動。

どちらも大変な短納期だったと聞く。
だから私の苦労なんて大したことなかった……なんて言わないよ絶対ぃぃぃ!(熱唱)
それでも、手の届く(ような気がする)ところにもっと頑張っている人がいると思うと、いつまでも弱音なんて吐いてられないぜ、とは思う。
これからも学べることはたくさんある。成長の余地だってある。生きてるから!

明日も幸せである様に♪

2021年1月16日 (土)

おべっかではなくて

さっき夫が「外見て!」と声を掛けてきたので窓を開けてみたら、

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わぁ素敵!

前にここでも書いたかもしれないけど、中日ドラゴンズのHPで選手が好きな本を紹介するという企画をしていて、根尾昂選手が夏目大先生の『Think CIVILITY』を挙げていたんですよ。
自分の手柄くらい自慢して回っていたんだけど、今日ふとTwitterを見たら



ドラゴンズ切っての秀才・福谷投手。あなたも!!
その本の翻訳はねー、私の師匠がねーーーー!(うざい)




ちなみに福谷選手は以前、児島修さん翻訳の『DIE WITH ZERO』も取り上げてくれていた。なにこの誇らしい気持ち。私はどういう立場なの。

■読書ログ■
・和書6:『新DMの教科書』日本ダイレクトメール協会・著、宣伝会議、紙の本
・和書8:『できる人の超★ムダ取り仕事術』壺坂龍哉・著、KADOKAWA、電子書籍
・翻訳37(2020年の連番):『これからの「正義」の話をしよう』マイケル・サンデル・著、鬼澤忍・訳、オーディオブック(2回目)
・洋書7:ビジネス(おしごと)


明日も幸せである様に♪

2021年1月13日 (水)

元祖

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今朝の空。
突ぅーきぃー抜けぇるほぉどぉーーー晴ぁーーーれた日ぃーーー♪(壊れた)
aikoの特徴の1つが、半音上げたり下げたり揺れ動かしたりするところだという話を最近どこかで見聞きした。なるほど、この小さい文字のところか。

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蘭郁二郎さんを読み終わって、昨日からは海野十三さん。私の元祖ですっ!(この辺りの話は、こことかこことかでしています)
読んでいて安心するのは元祖だからなのか、一種のブラシーボ効果なのか。
文体も読みやすいし、話の進め方がとにかく面白い。やっぱり江戸川乱歩を連想するところに、乱歩の偉大さも感じる…とか適当なこと書いていたら、同年代の方だった…。

■読書ログ■
・和書5:『幻聴』蘭郁二郎・著、オリオンブックス、電子書籍→読了
・和書6:『新DMの教科書』日本ダイレクトメール協会・著、宣伝会議、紙の本
・和書7:『棺桶の花嫁』海野十三・著、オリオンブックス、電子書籍
・翻訳37(2020年の連番):『これからの「正義」の話をしよう』マイケル・サンデル・著、鬼澤忍・訳、オーディオブック(2回目)
・洋書6:ビジネス(おしごと)

■勉強ログ■
・NHKラジオ講座:1時間10分


君にいいことがあるように 今日は赤いストローさしてあげる♪

2021年1月12日 (火)

オチも切れ目もわからない

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今朝の空。雪予報だったけど小雨。

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今読んでいるこの本、すごく不思議なんですよー。
じわじわ怖い展開になっていってこれから、というところで話が終わる。「えっ」って感じ。
作者の蘭郁二郎さん(1913-1944)は名前すら存じ上げなかったんだけど、調べてみるとSF小説から探偵小説まで幅広く手掛けていて、亡くなった年齢にしてはかなり多作。
ちょっと江戸川乱歩っぽさもあるのかな。とにかく不思議な読後感です。
(最初「郁」を「都」に空目して、「蘭都//二郎」というお名前だと思い込んでいたことをここに懺悔いたします)

仕事は本当にやばい。いろんなことを投げ出しながら踏ん張る。

■読書ログ■
・和書5:『幻聴』蘭郁二郎・著、オリオンブックス、電子書籍
・和書6:『新DMの教科書』日本ダイレクトメール協会・著、宣伝会議、紙の本
・翻訳37(2020年の連番):『これからの「正義」の話をしよう』マイケル・サンデル・著、鬼澤忍・訳、オーディオブック(2回目)
・洋書6:ビジネス(おしごと)

■勉強ログ■
・NHKラジオ講座:45分


君にいいことがあるように 今日は赤いストローさしてあげる♪

2020年12月30日 (水)

2020年まとめ① 読書記録

家から徒歩10分のポストまで年賀状を出しに行ったら、ポストに着いたところで嵐になって絶望。家を出たときは晴れていたのに~。
びしゃびしゃになりながら家に向かう途中で、夫が迎えに来てくれたから助かったけど。
浮き沈みの激しい1年を象徴するような出来事だね、こりゃ。

というわけで、今年も色々ありました。
20年ぶりくらいに数を意識して本を読んだので、簡単にまとめてみます。

読了冊数:188冊
うち和書:138冊(73.4%)
  翻訳:34冊(18.1%)
  洋書:6冊(3.2%) ※目標は和:翻:洋=6:3:1でした。

 

◆特に面白かった本(読み終わった順)
Think CIVILITY「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略であるクリスティーン・ポラス・著、夏目大・訳、東洋経済新報社
『ぼくたちは習慣で、できている』佐々木典士・著、ワニブックス
『最後の1分』エレナー・アップデール・著、杉田七重・訳、東京創元社
『アーロン・ジャッジ ニューヨーク・ヤンキースの主砲 その驚くべき物語』デヴィッド・フィッシャー・著、藤田成子・訳、東洋館出版社
『SINGLE TASK 一点集中術――「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になる』デボラ・ザック・著、栗木さつき・訳、ダイヤモンド社
『野球と戦争 日本野球受難小史』山室寛之・著、中公新書
『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』菊地高弘 ・著、カンゼン
『FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』ハンス・ロスリング/オーラ・ロスリング/アンナ・ロスリング・ロンランド・著、上杉周作/関美和・訳、日経BP
『声』アーナルデュル・インドリダソン・著、柳沢由実子・訳、創元推理文庫
『黄金機関車を狙え』日下圭介・著、アドレナライズ
『ここぞというときに力が出せる睡眠の3鉄則』菅原洋平・著、主婦と生活社
『西洋人の無神論 日本人の無宗教』中村圭志・著、ディスカヴァー・トゥエンティワン
『老人と海』アーネスト・ヘミングウェー・著、野崎孝・訳、グーテンベルク21
『ねみみにみみず』東江一紀・著、越前敏弥・編集、作品社
『野球のプレーに、「偶然」はない ~テレビ中継・球場での観戦を楽しむ29の視点~』『ピッチャー視点で“観戦力"を高める 工藤公康のピッチングノート』工藤公康・著、カンゼン
『心がヘトヘトなあなたのためのオックスフォード式マインドフルネス』ルビー・ワックス・著、上原裕美子・訳、双葉社
『あと一歩!逃し続けた甲子園 47都道府県の悲願校・涙の物語』田澤健一郎・著、KADOKAWA
『野村の流儀』野村克也・著、ぴあ
リーディングの仕事で読んだ洋書。詳細を書けないのが悔しい。出版に向かって進んでくれていますように!
『ビジネスパーソンのための 折れないメンタルのつくり方』相場聖・著、ディスカヴァー・トゥエンティワン
『「精神科医の禅僧」が教える 心と身体の正しい休め方』川野泰周・著、ディスカヴァー・トゥエンティワン
『火花』又吉直樹・著、文藝春秋
『翻訳の授業 東京大学最終講義』山本史郎・著、朝日新聞出版
『これからの「正義」の話をしよう』マイケル・サンデル・著、鬼澤忍・訳、早川書房


10冊くらいに収めるつもりだったのに。
でも面白い本とたくさん出会えてよかった。数を意識するのもいいね。
来年はこんなには頑張らないけど(たぶん)、一応記録は続けてみようと思っています。

■年末進行ログ■
☑窓掃除4/7 夫がやってくれた…ううう。
☑玄関などの正月飾り これも夫がやってくれた(何してるの私)
☑年賀状まだ書いてる。年を越す予定。

■読書ログ■
・和書143:『秘密結社 世界を動かす「闇の権力」』桐生操・著、アドレナライズ、電子書籍
・翻訳40:『これからの「正義」の話をしよう』マイケル・サンデル・著、鬼澤忍・訳、オーディオブック(2回目)
・翻訳41:ビジネス(おしごと)
・洋書13:ビジネス(おしごと)

■勉強ログ■
・NHKラジオ講座:45分


明日も幸せである様に♪

2020年12月23日 (水)

境界線

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今朝の空。

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ここ数日、木星が土星を追い越していくのがはっきりわかって面白い。
ぶれてるんじゃなくて、本当に星が2つ並んでいるんだよー。

最近読んだこの本。

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『敏感すぎる自分が幸福いっぱいに変わる生き方』。

HSPという気質があることは前から知っていたけれど、自分に当てはまると思って読み始めたわけではない。
むしろ私は相当無神経だから、周りの人たちを知らず知らずのうちに傷つけているはず。接し方とか気を付ける点を学びたかったのだ。
20%がHSP気質を持っているなら、絶対に接したことあるはずだものね。

ところが、読んでみると自分に当てはまるところが色々見つかっていく。
周りの目を気にしすぎてしまうとか、息をするように自分を責めるところとか(笑・笑っている場合じゃない)、共感しすぎて相手の問題に立ち入り過ぎてしまうところとか。
自分がやらないと、という使命感で何でも引き受けて今まさに死にそうになっているところとか!

いや、ベースが無神経だしがさつなのは間違いないんだよ。謙遜では全くなく。
そんな私ですら「あれ、これ私…?」と一瞬でも思ってしまうということは、本当はこの気質全員が持っているんじゃないの?
「気質」だものね。境界線は曖昧なんだろうなあ。

気質自体は変わらないし変える必要はない。ただ、もう少し楽に生きる方法はあるんだよ。
予想外に自分の生き方を学んでしまった。結局、HSPの人にどう接すればいいかはわからなかったけど。

■読書ログ■
・和書142:『人生に主導権を取り戻す90分の授業』高橋ひでつう・著、三才ブックス、電子書籍
・翻訳41:ビジネス(おしごと)
・洋書13:ビジネス(おしごと)

■勉強ログ■
・NHKラジオ講座:1時間39分


君にいいことがあるように 今日は赤いストローさしてあげる♪

2020年12月 2日 (水)

誰に泣かされているのか

昨日の朝聞き終わった。

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『火花』又吉直樹・著、堤真一・朗読。

恥ずかしながら、原作自体読んだことがなかった。ドラマも映画も見ていない。
ずっと気になってはいたし、昨年末に尊敬する先輩翻訳者(ぼかす意味は…?)からこのオーディオブックの話を聞いてますます興味が湧いていたんだけど、結局購入に至ったのはAudibleのキャンペーンで700円になっていたから。

もうほんっとーーーーーにすみませんでした! もっと早く読めばよかった。

物語は、売れない若手漫才師の徳永が、熱海の花火大会のイベントで出会った漫才師の神谷を師匠と仰ぐようになるところから始まる。
天才に憧れつつ届かない徳永にとって、破滅型の神谷は天才だと映る。だが、現実の神谷は全く売れず借金も膨らむ一方で、徳永は少しずつテレビへの出演機会を得ていく。
最終的には、徳永は芸人を引退し、神谷は大変なことになり、出会ったのと同じ熱海の温泉で物語が終わっていく。

最初から最後まですごかった。
徳永が神谷に対して抱く感情の揺れ動きも生々しいし、やりたいことと世間の評価が乖離する中で何を優先すべきかという話にも深く頷いた。引退って何なのかという話にも。
学生時代のバイト仲間が役者を目指していて、やっぱり生活が苦しくてたくさん借金もしていた。それでも今も努力を続けている彼は、私にとって羨望と畏怖の対象だ。私にはどうあがいてもそういう生き方はできなかったから。
スポーツ選手でも、自分が満足できるパフォーマンスができなくなれば辞めるという人も、ボロボロになるまで続けたい人もいる。
芸人は芸をしていなくても芸人、芸人に引退はない、と最初から最後まで話す神谷は眩しいけれど、そんな風に生きられなくて夢を諦めた日の自分を思い出して胸が痛む。

もちろん笑いも随所にちりばめられている。泣けるところも。
昨日の朝、もう外仕事に出かける時間だったのに、よりによって「常識を覆すような漫才」が流れてきて、声をあげて泣いてしまった。化粧し直しである。
で、泣き終わってから思った。今私は誰に泣かされたんだろう、と。
というのも、堤真一さんの朗読がとにかくすごかったんですよ。その場の雰囲気も感情も伝わってきて、声を聞いているだけでその世界に入り込んでしまう。もちろん又吉さんの原作に力があることが前提なんだけど、堤さんの声がその価値をもっと高めていて。
もし出版直後に活字で読んでいたとしたら、私はここまで感情を揺さぶられただろうか、とまで思った。今泣いているのは、どこまでが又吉さんでどこからが堤さんなのか。
いやまあ、そんなこと考えるだけ野暮なんですけど。
ただ、映画やドラマなど他のメディア展開でこんな風に感じたことは一度もない。原作が本なら、一番価値が高いのは原作だと疑ったことすらなかった。だから、こんな気持ちになっている自分にびっくりしている。

『わたしを離さないで』をオーディオブックで聞いたときにも(こちらは原作も読んでいたのに)衝撃を受けたのだった。どうやら、小説の朗読ってすごい力を持っているらしいぞ?
(以上の考察は、私がドラマ恐怖症(主人公がピンチになる展開を直視できない個人的症状(造語)。小説は大丈夫だけど映像だと本当に無理)であることの影響をだいぶ受けている気がするので、あくまで私に限定した話です)

それにしても、さっきふわっと書いたけど、朗読する声が高めた原作の価値って何だろうね。
たとえば、音楽のカバー曲が元の曲にないものを足していたらそれは一律によくないことなのか、何を足しているかによるのか。翻訳ならどうなのか。
もやもやした考えを残したままで、今日はおしまい。

■読書ログ■
・和書129:『火花』又吉直樹・著、文藝春秋、オーディオブック→読了
・和書131:『翻訳の授業 東京大学最終講義』山本史郎・著、Amazon(紙)、朝日新聞出版、紙の本
・和書135:『出版翻訳家なんてなるんじゃなかった日記』宮崎伸治・著、三五館シンシャ、電子書籍
・洋書13:ビジネス書(おしごと)

■勉強ログ■
・NHKラジオ講座:24分


君にいいことがあるように 今日は赤いストローさしてあげる♪

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