沖縄旅行

2011年5月19日 (木)

沖縄、いちごいちえ (59)

パニック状態が続きすぎて、もうこの頃には朦朧。

「あの、そちらの近鉄の駅のホームにキャリーバッグを置き忘れてしまったので、見ていただきたいんですが…」

やっとの思いでそう告げると、電話の向こうから返ってきたのはのんびりした声だった。

「はあ、ホームですか? どちらのホームですか?」
「(どっち? 近鉄って言っているのに…)近鉄です」 ※桑名には、JRと近鉄の駅がある。
「はあ、どちらのホームですか?」
「(イラッ)ですから!」 (←もうすっかり短気)
「いやいや、近鉄言いましても、名古屋行きとなんば方面行きとありますでしょ。どちら方面のホームですか?」
「あ……な、名古屋行きです。すみません」

恥ずかしすぎる。でもおじさんは優しかった。特にムッとする様子も見せず、キャリーバッグの特徴を聞くと、「じゃあ探してくるので、10分くらいしたらもう一度電話くれます?」と言ってくれた。よろしくお願いします!

ようやく電話を切る。張りつめた気持ちが切れると、嵐のように押し寄せる自己嫌悪。
一体自分は何をしているんだ。こんなに大勢の人に迷惑をかけて。ついさっき、旅を振り返って「成長したなあ自分」と思ったばかりじゃないか。よりによって「家に帰るまでが遠足」なんてタイトルでブログを書いたばかりじゃないか。口だけか?口だけなのか?
自己嫌悪が進みすぎて、ついツイッターで「もう、自分今すぐ死んでっ!」とつぶやく。
すっかり落ち込んでいた。

そうこうしているうちに、名古屋駅到着。そのまま折り返して桑名まで戻るつもりだったのに、もう桑名行きの最終電車は出た後だった…(泣)。でも、あのキャリーバッグの中には、翌日の授業でお会いする人へのお土産も入っているのだ。絶対に今日中に取り戻さなければ。行けるところまで行ってから(桑名まであと4駅のところまで行く電車はまだ残っていた)あとはタクシー使おうかなあ……キャリーバッグが盗られていなければだけど。

ドキドキしながら、もう一度桑名駅に電話。さっきと同じおじさんが笑いながら出てくれる。

「ありましたよお。あはは、なんであんなところに忘れたんですか」

よかった~!!神様ありがとう!!
しかし、これから普通電車とタクシーを乗り継いで桑名まで行こうとしていることを告げると、おじさんの声が曇った。

「いやぁ、それは困りますなあ。もうすぐ最終電車が行ってしまいますよって、そしたらうちも駅閉めなあかんですからねえ。明日の朝来てくれません? 5時以降ならいつでも大丈夫やから」(三重弁難しいなあ…ネイティブから突っ込まれそう)

ご、5時以降…。了解しました。無理言ってすみません。いろいろありがとうございます。

ぐったりしながら、折り返しの最終電車に乗る。最初からこうやって移動していればよかったんだよなあ。いきなり思いついて予定変更なんてしたのが、この惨事の始まりだったんだった。
発車を待ちながら、翌朝授業に間に合うためには何時の電車に乗らなければならないのかかを調べる(5時半発の電車だった…ぐすん。ちなみに、翌朝ちゃんと寝坊せずに行けました!)。調べ終わってふと前を見ると、どこかで見た人が座っている。あれ…あの人、前の会社の同僚だ!
こっそり彼の前に移動して話しかけてみる。お疲れのところ驚かせてすみません…。

「君も仕事帰り?」

いや、旅行帰りです。。こんな身軽なのでそうは見えないでしょうが、それは荷物を桑名に置いてきてしまったからで(恥)。
少し当時の話などしたところで、懐かしそうな表情で言われた。

「でも全然変わらないね」

その言葉に、ふっと肩の力が抜ける。

仕方ないな、と思った。そんなにすぐに成長するはずがない。自分は自分のまま。変わらない。こんな風にドタバタして一人でドラマを作るのも含めて、自分(嫌だけど)。たくさんの人と出会って、最後に出会ったのが今までの自分だった、ということだよね。

予定通り0時6分に近鉄八田に着く。家まで歩きながら、もう見ないと決めたツイッターをこっそりのぞいてみる。ああ、みんなすごく心配してくれている。ごめんなさい。ありがとうございます。でもとても全部話す気になれないので、返信は「ありがとうございます」のみで…。

最初から最後までどたばたで、周りの方に心配と迷惑をかけ続けた旅だった。何にも変わっていないようだけれど、それでも「1mmの変化」はきっと起きているはず。何年後かに変化の中身にも気づけるのかな。今から楽しみだ。

こんなへっぽこ旅行記に最後までお付き合いくださって、本当にありがとうございました。

(完)

※こっそり追記。「最初から読んでみようかな」と思ってくださったチャレンジャーな方(そんな人いないでしょうが…)のために、リンク貼ってみます(笑)

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最終回記念に。

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いちごケーキいちえっっ!!

あ、えっと、こっちのいちごいちえの告白の話、本当に大したことじゃないんですけど。

実はくまぼぼ、「いちごと甘いもの」の組み合わせが好きじゃなかったんです……く、くだらなくてすみません。
「いちごいちえ」のネタ作りのために買って食べていたんですが(意味わからない…)、この3カ月の間にだんだんおいしくなってきて。

この連載のおかげでいちごケーキのおいしさにも出会えてよかったなあ。(と強引にまとめる)

明日から何書こうか悩んでしまいそうだけど、引き続きくまぼぼカフェをよろしくお願いします……。

明日もいい一日を!

2011年5月18日 (水)

沖縄、いちごいちえ (58)

みるみるうちに遠ざかるキャリーバッグを茫然と眺める私。
たかがコートに我を失って、とんでもないことをしてしまった。どうしよう!?

とりあえず、今すぐ桑名駅に電話をかけなければ。
あのままホームに置いておいて、キャリーバッグごと盗られたりしたら、本当に立ち直れない。
そう思い、ハンドバッグ(は手に持ったままだったのだ。セーフ!)から携帯電話を取り出して、桑名駅をGoogle検索してみる。Wikipediaのページが見つかるものの、電話番号が載っていない。他のページも探してみるけど、やっぱり見つからない。なんで!?
これは埒が明かない。いや、落ち着いて。ここは電車の中なんだから、車掌さんをつかまえれば桑名駅の電話番号くらいすぐ分かるはずじゃないか。なんなら無線か何かで直接連絡を取ってもらえるものなのかもしれないし。
再びアーバンライナーの中を駆け回る。ちらほら残っている乗客から奇異の目で見られるが、気にしてなどいられない。先頭車両まで着いても、車掌さんいない!(涙)そのままUターンして後部車両までダッシュ。3両目でようやくこちらに歩いてくる車掌さんを見つける。ああ、神様!
パニックの上走り疲れて、まともに話せない。

「あの、桑名駅の電話番号教えてください!」
「は…? どうされたんですか?」

いぶかしる車掌さんに状況を説明したけれど、まったく話が通じない。おそらく、パニックになりすぎて意味不明なことをしゃべっていたのだろう。でも、パニックさなかの私はついでに怒り始めて、「だからぁ!」と因縁までつけ始めた。車掌さん、可哀想に…。

「なんだかよく分かりませんが、とにかく桑名駅に忘れ物をされたんですね?」
「そう、そうです! ですから電話番号を!」

悲鳴をあげた私への車掌さんの答えは、非情だった。

「私にも分からないんです」
「えっ……」
「一番後ろの車掌室まで行けば、どこかにメモがあるかもしれないんですが、そこまで探しに行ったあげくに見つからなかったら、お客さん困りますよね? 104で調べてもらった方が確実かと」

ががーん。

まさか、ここで104が出てくるとは思わなかった。近鉄電車の中なのに、近鉄沿線の駅と連絡取り合えないらしいですよ、皆さん!(誰)

「わかりました…ありがとうございます」

かろうじてそう告げると、可哀想な子を見るような目をしながら「お役にたてなくてすみません」と車掌さん、去って行ってしまった。

(テンパっていてろくにお礼も言えなかったのですが、終点間近(しかも終電)の忙しいお時間に絡んで本当にすみませんでした。あの時の車掌さん、ありがとうございました…)

ああ、こうしている間にも私のキャリーバッグちゃんが悪い人にさらわれているかもしれない(だとしたら完全に自業自得)。
再び携帯電話を取り出して、もどかしく104をダイヤルする。すぐにアナウンスのお姉さんにつながる。「近鉄桑名駅をお願いします」と告げるとよどみなく「少々お待ちください」と頼もしいお返事。しばし間があき……あっ!

104を使うの久しぶりで忘れていた。電話番号2回しか言ってくれないんだよね。メモしなくちゃ。慌ててハンドバッグの手帳を探す。その間にも、すでに1回目の電話番号が流れている。あわわ、ちょっと待って!!
2回目のアナウンスを何とかメモして、すぐにかけてみる。なかなかつながらない。なんでこんなにつながらないの?10コール目くらいでようやく受話器を取る音。

「はい」
「あの、桑名駅ですか?」
「……はい?」(不機嫌な声)

ぎゃーっ、かけ間違えたーー!!
やっぱり慌ててとったメモだから間違ってたんだ。こんな夜中(23時45分くらい)にもう最低。平謝りして、電話を切る。そして再び104。さっきと違うお姉さんに当たりますように。もう半泣き。
想い通じて、さっきとは別のお姉さんに対応してもらう。再度番号を教えてもらい、今度こそ!

「はい、桑名駅です」

つながったぁ!!

(つづく)

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何かもう、書いてて嫌になってきた(笑)。

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昨日書き忘れていた、妹からの東京土産。さすが、分かっているね!

今日はいい天気でしたね。干したお布団もいい匂い!

明日もいい一日になりますように♪

2011年5月17日 (火)

沖縄、いちごいちえ (57)

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今話題にしている桑名はここ。(これはJRだけれど、同じ構内に近鉄の駅もあるのよ)

今年の元旦早々、うっかり特急に乗って来てしまった駅だ。不吉な予感。
※もちろん、桑名自体に罪はありません。念のため…。

とはいえ、この時の私はそんなことすっかり忘れていた。
降りる駅を確認した安心感で再び読書を始める。ちっとも読み終わらない『自省録』。いやその、内容はとても面白いんだけど、翻訳が読みにくくて…。

自省録 (岩波文庫)

それから、マルクス・アウレリウスの気にする部分の細かさに少々辟易していたというのもある。たかが「遅刻」に対する非難が長い長い。そんなに理屈つけなくても、駄目なものは駄目でいいじゃん(それでは哲学にならないし)と頭がこんがらがってくるくらい。
マルクス・アウレリウスといえば、古代ローマの五賢帝の一人。広大なローマを見わたして、さまざまな情報からその時々で最善の策を講じることを求められる皇帝だ。こんなに細かいことばかり気にしていて、仕事になったのだろうか。いえ、大きなお世話ですけど。
じゃあつまらないかというと、不思議なことにそうでもなくて。「哲人皇帝」という異名から、勝手にもっと清廉潔白な感じの人を想像していたのだけれど、予想外の人間臭さに、逆に好感。しかも本にするならどんな自分を見せるんでもよさそうなのに、あえてこの姿。面白い人だなあ。

…と本の世界に入り込んでいたら、あっという間にアナウンス。

「間もなく~、くわな~、くわな~」

えっ、もうですか?

慌てて荷物をまとめる。網棚の上からキャリーバッグをおろして、ハンドバックにこまごましたものを詰めて、急いで出口に。ちょうど電車が駅にゆっくり停まるところ。間に合った。

キャリーバッグを車両からホームに出して、ほっとしながら車内を振り返る。その瞬間、私の目に飛び込んできたのは……

座席にかけ忘れたままになっている自分のコートだった。

えええっ!何してるの私!?
もうこの時点でパニックである。ダッシュで車内に戻る。座席のコートをひっつかみ、再び出口に戻る。この間、妄想の世界では自分の動きがスローモーションだ。夢の中で走っているときのような、思っているほど早く動けない、もどかしい気持ち。でも実際には、ここ数年見ないくらいのスピードで走っていたはず(迷惑)。事態は一刻を争うのだ。もう必死。

しかし、一歩遅かった。目の前で、無情にも電車のドアが閉まってしまう。そして、ゆっくりと走り出す――ホームにキャリーバッグを残したまま。

(つづく)

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近所の公園で見つけた可愛いお花。何だろう。

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妹が差し入れてくれたブリ大根。お、美味しすぎる!

人とのつながりを再認識した今日。こんな私を見守ってくれる人もいるんだなあ。もっときちんと生きなければ。

明日もいい一日になりますように!

2011年5月16日 (月)

沖縄、いちごいちえ (56)

そんな真面目なことをひとしきり考えていたアーバンライナーの中。
ここで終わればきれいだったのに、おとなしくまっすぐ家に帰ればよかったのに、これから私はとんでもない事件を引き起こすことになる。
家に帰るまでが遠足」というこの日のブログのタイトルは、どうやらこの後の展開の伏線だったらしい。なんてことだろう…。

アーバンライナーに乗ってしばらく時間が過ぎたとき、ふと思いついた。予定より早く帰れる方法があるのではないかと。

最初考えていたのは、このやり方だ。

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【プラン①】

  ↓

 桑名

  ↓

  ↓ 近鉄八田(最寄駅)

  ↓   ↑

近鉄名古屋(折り返し、普通に乗り換え)

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桑名の後特急が停まるのは終点の名古屋だけなので、まず終点まで行ってから折り返して最寄駅まで帰ろう、と思っていた。

でも、もしかすると

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【プラン②】 

 ↓

 桑名(普通に乗り換え)

  ↓

 近鉄八田(最寄駅)

.。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

の方が早いのではないかしら。

調べてみると

プラン①→0時6分着
プラン②→0時3分着

と、わずかに②の方が早く着く!

この時の自分が、たった3分の違いにどうしてこんなに興奮したのか、今となってはよく分からないけれど、とにかく思いついてしまったのだから仕方ない。予定変更して桑名で乗り換えることに決めたのだった。

(つづく)

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もう昨日の話なんですが、また落語を観に行ってきました。
(昨日は星空の話が長くなりすぎて力尽きました…)

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JR大府(おおぶ)駅、もしかしたら生まれて初めて来たのかも。

ここから徒歩5分くらいのところにある「地蔵院」が今回の会場。

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この時なんとちょうど第48回。四周年記念に、これまでの噺家さんの名前が書かれた手ぬぐいをいただいた。

「遊山舟」雄助
「壷算」河太朗
~仲入り~
「書割盗人」写碌
「天神山」無眠

(またmixiから拝借しました。写碌さん、ありがとうございます!)

「書割盗人」を見たのは2回目。今回は展開も分かっていたのに、それでも大爆笑。それだけ上手っていうことなんだろうな。

他の落語はすべて初見だったけれど、どれも大いに笑った。特によかったのが、最後の「天神山」。
マクラから前半まではとにかく笑えて、でも後半に入ると人情にちょっとほろり。オチ(?サゲ?)は、観ていたときには意味が分からなかったけれど、あとから調べてまた「ほほ~!」と感動。すごいものを見せていただいたのかも。
(関係ないけれど、私子供のころから20年くらい「天神山」に住んでいました。えっへん)

写碌さんの落語を見せていただく中で少しずつ落語が身近になっていったここ数か月。その上、実は先月、写碌さんからお勧めの落語DVDまでお借りしていた。これがもう面白くて!演者によって違うものなんだ、ということも少しずつ分かってきた気がする。(実際に観たことのある方が少なすぎるので、具体的な違いが分かっているわけではなく、「違うものなんだ」ということ自体が分かってきたというか…レベル低いけれど)
にわかファンなりに、すっかり落語LOVE。これからも楽しみにしています。
写碌さん、来月もよろしくお願いします♪

それでは皆様、明日もいい一日を!

2011年5月13日 (金)

沖縄、いちごいちえ (55)

これから書くことは、沖縄で初めて感じたことではない。
ここ数年ずっと考えていたことなので、たぶんこのブログにも書いたことがあると思う。

自分はやっぱり、人とのかかわりや影響を考えずに生きることができない

ということ。

というと、昨日の内容と矛盾するようだけれど、自分の中では矛盾していないと思っている。

※今日の記事では「影響」という言葉を多用するけれど、これは「今日あの人の話からたくさん影響を受けた」というときの「影響」とは少しだけ違う(つもり)。
私は基本的には「影響を受ける」ときは自分でそのことを選んでいるんだと思っている。
「変わる」のはあくまでも「自分」なので、誰かの話によって「大きく変わった」んだとしたら、それは相手の話に吸引力や説得力があるだけではなく(それもあるだろうけど)自分が「この人から影響を受けよう」とあらかじめ決めているんだと思う。基本的には。
ただ、実際には、そうやって自分が(意識的にも無意識的にも)意図していたものとは違う影響を、いつのまにか受けている。そのことに、何年もたってから気づいたりする。
これから書くのは、そんな影響力のこと。

小説やドラマだと、主人公が誰かと出会って、相手の一言で目からうろこが落ちたり人生が変わったりしている。
でも、現実にはそんなこと滅多に起きない。少なくとも私にはない(と思う)。

自分に誰かが影響を与えるとしたら、それはたった一つのきっかけなどではなく、「誰か」そのもの。それも、その人一人だけでびっくりするほど大きな変化を与えることはない。きっと1mmくらいの変化。(しつこいですが、「あらかじめ影響を受けようと決めている」方向においてはこの限りではありません)
でも、最初は1mmだったその変化が、時がたつにつれて大きくなる。枝分かれした道が、先に進むにつれてどんどん離れていくイメージ。
10年くらいたつと、その人に出会わなかった自分なんて想像できないくらいの変化が起きている。

でも、その変化って、いいものとはかぎらない。
というよりも、個人的には、悪いものの方が多いんじゃないかとさえ思う。

私は大切な人と出会って別れていく中で、臆病になったり、ずるくなったり、感情の上下動が激しくなったりしていった。
ハタチの頃は傷つくことなんて怖くなかった。もっと強かったのに。
(同時に嫌な人間だったから、今戻りたいとは思わないけれど、でも今だって出さないだけで嫌な人間だもんなあ。それならあの頃の方がよかったんじゃないかとも思ってしまう)

という影響を自分が受けるのと同様に、誰かにも与えている。
そのことが怖くて、人に近づきたくないと思っていたときもあった。
誰も自分から影響なんて受けてほしくなかった。

要するに、傷つくことも傷つけることも怖い(短期的・長期的両方の意味で)ということなのだけれど。

それでも、怖い気持ちも含めて自分の感情と向き合ってみると、やっぱり私は誰かとかかわりたいのだ。
かかわるといっても、直接会ったり話したりするだけではない。お互いの心のどこかに相手がいるだけ、というのも十分すぎるほどの影響だ。
大切な人を応援したり見守ったり、もう二度と会わないし直接は何もできない相手のことを今でも想ったりする。
それは「誰かのため」というよりも、結局自分がそうしたいんだよなあ。

実は、沖縄から帰ってきたときには、「これからもそうやって生きていこう」と覚悟を決めて、「これからは私、もう大丈夫」と強く思っていた。この方向で生きていけば大丈夫、の形が見えた気がしていた。
でも、やっぱり全然大丈夫じゃなくて、ここのところは再びふさぎ気味(そしてやや回復気味…忙しい)。
そんなに簡単に大丈夫にはならない。誰かと積極的にかかわることを選ぶということは、傷ついたり傷つけたりすることからも逃れられないのだから。

ただ、大きな方向としては、これからも誰かとかかわり続けようとするんじゃないかな、とは思っている。

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(本文とは関係ありません…いい加減しつこい?)

一期一会。

きっとこれからも大切な言葉であり続けるはず。

(完

…って嘘です。ここで締めたら綺麗にまとまると知りつつも、もう少しだけ続けます~)

2011年5月12日 (木)

沖縄、いちごいちえ (54)

まず、アーバンライナーでおにぎりを食べながら(しつこい)ひしひしと感じていたことから。それは

何かするときに効果を求めても、たぶん悲しい結果に終わる

ということ。

消毒だ。私も沖縄で太陽の光を浴びて青い海を見たら、身体の中に溜まったドロドロのものが蒸発するんじゃないか。自分がこんがりと日焼けして、内部のドロドロが乾燥してはがれていく様子が目に浮かんだ。沖縄に行けば救われる、癒される。そう思った。

そう思って沖縄に行った私。
でも、実際に沖縄に着いてみたら、自分が求めていたことなんてすぐに吹き飛んでしまった。
目の前にある本物の沖縄は、あまりにも綺麗で、考えさせられて、勉強にもなって、もちろん楽しくて。
「救われたい」「満たされたい」なんて一度も思わなかったのだけれど、帰りの電車の中の自分はすごく満たされていて、ああ、そうなんだなって思った。

もし自分が、沖縄でもずっと辛いことを忘れられず「救われたい」と思い続けていたら、きっとあんなに満たされてはいなかった。目の前のものにただ夢中になって、それを後から振り返った時に初めて、満たされるのかもしれない。

そもそも、沖縄は私を救ったり満たしたりするために存在しているわけじゃない。
「満たされる」とか「救われる」という受動態がいけないのかもしれない。「誰かによって」「何かによって」を求めてしまうから。
「満たす」のも「救う」のも、結局は自分。「何か」「誰か」をきっかけにすることはあるとしても。

人間関係も、たぶん一緒。
自分が弱っているときには、恥ずかしながら「誰かに救われたい」と思ってしまうことがある。
でも、相手は別に自分を救うために存在しているわけじゃない。
「誰かのために」なんて、そんなに簡単に使える言葉じゃない。
誰もが、当然自分のために生きている。もちろん私も。

それでも、ごくたまにそれぞれの流れが合わさることがある。
自分のためにした行動が、結果的に誰かを救う。または、誰かがそうしたことで、結果的に自分が救われる。
それって本当に幸せなことだけど、いつも起きるわけじゃない。
期待したって得られない、奇跡のようなもの。

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(ああ、海綺麗…。本文とは関係ありません)

求めすぎず、おもねりすぎず。
自分のしたいことをする。

そんなことを考えていた。

じゃあ、「自分のしたいこと」って何なのか。
私は一体どうやって生きていきたいのか。

(つづく)

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雨、続いています。

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近所の中華料理屋さんで日替わりランチ。今日は酢豚でしたの。ぶー。

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セットに必ずついてくる飲茶。

またもや風邪を引きそうな状態で何とかこらえております。。
気温差も激しく、体調を崩しやすい時期。皆様もどうぞご自愛くださいませ。

明日もいい一日を!

2011年5月11日 (水)

沖縄、いちごいちえ (53)

電車に乗ってしまえば、こちらのもの。何事もなかったかのようにツイート。

「今アーバンライナーに無事乗りました!これで明日の授業も出られます!」

皆さんのねぎらいツイートに嬉しさ半分、申し訳なさ半分。本当は危ないところだったなんてとても言えない(ここで言ってるし)。今度こそ大丈夫ですから!

おにぎりを食べ終わってから、もう一度携帯電話を取り出す。
帰りがだいぶ遅くなりそうだったから、今日のブログはここから更新することにしたのだ。
うーん、何を書こうかな。

書いたり消したり悩みながら、打ちにくい携帯から更新したのは、こんな内容だった。

家に帰るまでが遠足

今、家に向かう電車の中でこの記事を書いています。

あっという間ながら盛りだくさんの沖縄旅行が終わった。いや、終わってない。飛行機を下りてから今までだって相当バタバタだったじゃないか。家に帰るまでが遠足。気を引き締めなくちゃ。(ある意味明日寝坊せずに東京に向かうところまでが遠足かも…)

明日以降詳しくはレポートしますが、今回の旅行は本当に突発的に決めたものだった。何かを持ち帰れるのではないかと期待して。
帰り道の私が今持ち帰ってきているのは、たくさんの写真と日焼け、食べすぎてついた脂肪と素敵な爪。それから……

いつの間にか今週も終わりですね。明日もいい一日になりますように!

これ、もう2か月半前のエントリだよ…。もはや新鮮。

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(比地大滝キャンプ場の空。本文とは関係ありません)

>帰り道の私が今持ち帰ってきているのは、たくさんの写真と日焼け、食べすぎてついた脂肪と素敵な爪。それから……

それから、何だったんだろう。このときの私は何を書こうとしたのだろう。

このとき考えていたことのうち、思い出せることもあれば思い出せないこともきっとある。
思い出せることも、2か月半の間に少しずつ形を変えている。
変わっていった想いも含めて、忘れないように、ここに残しておこうと思う。

(つづく)

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前に買ったプーさんのお料理本を読んでいたら、どうしても食べたくなってしまった。

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シナモントースト!
盛り付け方、E様ブログで修業します。くーっ(悔)!

シナモンシュガーを作り置きしたので、これから食べたい時にシナモントーストできるの。楽しみ♪

今週はしばらく雨がつづくようですね。皆様風邪など引かれませんよう。

明日もいい一日を!

2011年5月10日 (火)

沖縄、いちごいちえ (52)


大きな地図で見る

(初めて「地図の埋め込み」を使ってみたけれど、これでいいのかしら…)

事前に名古屋の金券ショップでアーバンライナーのチケットは買っていた。
すごいんだよ!定価4150円のものが、金券ショップでは2300円だったの。【6/24追記!すみません!私思い切り書き間違えてました。3300円です!いくらなんでも安すぎるでしょ。。】ただ、席の指定は事前に大阪難波駅でしなければいけない。 まあでも、いくらなんでも間に合うでしょ。

で、地図を貼ってみたものの、実はスタート地点が怪しい。ゴールは「A」のついている大阪難波駅。たぶん最初は、そこからオレンジの道を下って行って緑の道(阪神高速)とぶつかるところにいたのではないかと思うのだけれど…うーん。
こんな怪しいことを書いている時点で、お読みいただいている方にはすっかりばれていると思うのだけれど、この後、お約束のように迷いました…(泣)。

今調べてみると、スタート地点(たぶん)からすぐに地下街に入れるところがある。地下街をそのまま歩けば、たぶん5分くらいで大阪難波駅に着くはずだった、らしい。
でも、早く着いた油断から、地図も見ないで勘で適当に歩き始めたら(我ながら信じられない…)、あっという間に現在地がまったく分からなくなった。
ずっと近くに高速は見えていたから、たぶん全然違うところに行ったわけではない…はずなんだけどねえ。
とにかく、気づいたときに私の目の前に現れたのは「なんばHatch」だった。(地図では「湊町PA」の左上です…)

すでに時間は21時15分。ようやく諦めて地下街に入ってみたら(最初からそうしなよ…)、大阪難波駅はすぐ目の前でした…。慌てて席の指定をして、夕食におにぎりを買って、電車に飛び込んだのが21時27分!
余裕だったはずなのに、なんでこんなにギリギリになっちゃうんだ?ええ、完全に自業自得です…。

でもこれで、あとは名古屋まで連れて行ってもらうだけ。もうドラマは起きないはず。

(つづく)

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家の中から見ているだけで、出かける気をなくす雨。

でも今日の私は、こんな障害には負けないのよ。
だって、今日は

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aikoの新曲発売日っ!

恋のスーパーボール/ホーム。

今聴いているの。うふふ、幸せ~!

少しこもった熱が更にあたしの気持ち
ぐるぐるひっかき回してはかき乱す
瞼も爪も髪も舌も離れなくて困った
幸せは怖いものだ

可愛くて明るくて幸せで、でも切ない。これぞaiko。
ライブまであと少し。楽しいことを考えて生きていこう。

明日もいい一日になりますように!

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【私信】
今日5月10日は、今でも特別な日です。
元気にしていますか?

今も思い出すと苦いことばかり。
生きて誰かと出会うって苦しいことばかりだよねえ。
傷ばっかり増えていきます。

直接できることは何もないけれど、
気にはしています。
どうか、お元気で。

2011年5月 6日 (金)

沖縄、いちごいちえ (51)

まあでも、焦っても仕方ないのよね。
結局手荷物受取で引っかかることを行きの那覇空港で学習したので、今回は余裕の足取りである。
手荷物受取のすぐ外が出口で、しかも出たところにリムジンバス乗り場があることも確認。あとは荷物を受け取るだけ!

しかし、待っているだけの時間ってどうしてこんなに長いんだろうか。
コンベアが何周回っても自分の荷物が現れず、「まだ来ない、まだ来ない。あーん、どうしよう~!」とパニックになっていたけれど、実は着陸後荷物が出てくるまで15分しかかかっていなかった。スタッフの方頑張ってくださっていたのに、テンパっててごめんなさい…。

とにかく着陸が20時10分、手荷物を受け取ったのが25分。大急ぎでチケットを購入してバス乗り場に走ってみたら、予定よりも1本早いバス(20時半発)に乗ることができた。よしっ!
少しずつ無事に帰れそうな光が見え始める。
いやいや、まだ油断しちゃダメ。油断した途端に足元をすくわれるのが自分なんだから。
そうは言い聞かせてみるものの、ホッとする気持ちは抑えられない。
ぼんやり窓の外を眺めてみたりして、もうすっかり安心モード。

行きとは違ってバスの中で爆睡はしなかったけれど、暗くてよく見えない上にそもそも土地勘がないので、どこを走っているのか結局よく分からなかった。
大阪、次はぜひ目的地として来たいなあ。

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(沖縄のホテルから見た夜景。本文とは関係ありません)

そして予定の21時20分よりも15分早く、難波に到着。
最終のアーバンライナーの発車まではまだ25分もある。ふふふ、こんなの遊んでいても間に合うでしょ。
…と油断したら、やっぱり(笑)

(つづく)

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ところで。
我が家のフライパンはもう8年くらいお世話になっている長老様だったのだけれど、さすがに最近パフォーマンスに限界を感じていた。何を作っても焦げ付く。洗うと錆が浮き出てくる。
使うたびにオリーブオイルを塗りこんで何とか誤魔化していたけれど、メンテナンスが面倒でフライパンを使う料理自体を避け始めていた。(もともと料理が好きじゃないので、サボる口実があればいくらでも避けてしまうのだ)

そしたら昨日、近所のスーパーでフライパンが売っていた。なんと798円。
「この安さなら、失敗しても悔いはないわっ」と即購入。
さっそく新フライパンでチャーハンを作ってみたら、…感動。焦げ付かないし、具がひょひょいっとひっくり返せるし。一気に料理の腕が上がったのかと勘違いするほどに快適だった。

こういうことって多いのかもなあ。
解決しない問題に必死に取り組んで、でもどうしたらいいのか分からなくて、取り組むこと自体が嫌になりそうになったりして。
でも実は、道具を替えればいいだけの問題だった、ということ。
難しく考えすぎているときは、進む方向が間違っているのかもしれない。
必死に取り組みながらも、俯瞰する目も同時に持てるようになりたい。
そんなことを、チャーハンを食べながら考えた。(おいしかった~)

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ガストで注文。飽きずに行くよ。いちごアイスいちえっ!

明日から、皆様よい週末を!

2011年5月 4日 (水)

沖縄、いちごいちえ (50)

そんなわけで、アナウンスで「当機は予定より10分ほど早く着陸予定です」なんて流れるたびに、座席でこぶしを握りしめる私。よし、その調子だ。頑張れ!

しかし結局、伊丹空港についたのは予定通りの時刻だった。
荷物だけはいち早くまとめていつでも出られるように準備。気もはやる。
そんな中、客室乗務員の方のアナウンスはとても優雅で気持ち良かった。業務連絡の最後に必ず何か一言つけてくださるのだ。

「皆様、沖縄の旅はいかがでしたか?」とか「天気もよくて何よりでしたね」とか「今日は大阪も暖かいようですよ」とか。

そして、最後。いよいよ乗客が降り始めたとき。

「●●小学校の皆様、遅くまでお疲れ様でした。修学旅行、いかがでしたか?ぜひ今日の思い出を大切に持ち帰って、そしてまた来てくださいね」

心がじんわりあたたまる。
旅の最後にこんな言葉をかけてもらえたら、旅全体が「いい思い出」のシーツでくるまれそう。素敵な言葉、ありがとうございます。

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(なんとなく沖縄の海写真。本文とは関係ありません(笑))

いやいや、じんわりしている場合じゃない。
この後荷物を受け取って、シャトルバスに乗らねば!

(つづく)

連載50回ですって…驚。あの、もう少しで終わりますから!!

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今日は名古屋駅へ。さすがゴールデンウィーク、すごい人だなあ。

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きいちごタルトいちえっ!

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恋バナを聞いてほしいとの要望に応えてみたら、こんな素敵なお礼が。(実はさっきの木苺タルトも奢ってもらったのでした)
ありがとう! またいつでも話聞きます(笑)

しかし、恋愛って難しいよね。(←突然)
付き合うとなれば、「好き」の気持ちだけではなくて、お互いの習慣とか生き方とか色々なものが絡み合うから、ますます複雑。
どんな状況でも一番根っこにある気持ちをずっと忘れずにいたい、と思うのだけれど。
人の話を聞いているだけのときは、できる気になっているのだけれど。

ともあれ、連休もあと一日。明日もいい一日になりますように!

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